様々な避妊の方法をご紹介します。避妊に失敗して中絶手術となる前に正しい避妊法を知りましょう。
様々な避妊方法

避妊を行う方法として、非常に高い確率で避妊を成功させることが出来るものに「低用量ピル」や「アフターピル」と呼ばれる避妊薬を利用した避妊方法があります。
ですが、世の中に存在している避妊方法と言うのはこれら2つ以外にも存在しています。
その中でも日本で最も有名なものが「コンドーム」と呼ばれるものを利用した避妊方法です。
コンドームはシリコンやラテックスと呼ばれる素材を利用して作られた避妊具で、片側が塞がれた円筒状の形をしています。
コンドームを使用して避妊を行う場合、勃起した男性器にコンドームを装着し、そのまま性行為を行うことによって射精時に膣や子宮内に精液が入ること無く、コンドームの中に精液や精子が溜まるため、受精を防ぐことが出来るのです。
それ以外にも子宮リングと呼ばれる避妊具を子宮内に装着して避妊を行う方法や、ペッサリーと呼ばれる専用の器具を子宮口に装着することによって行う避妊方法など、様々な避妊方法が存在しており、これらの方法はどれも、正しく行うことによって高い避妊効果が期待でき、さらに適切な組み合わせで使用することによってより高い避妊効果を得ることが出来るのです。
間違った避妊方法をしないで

一般的に避妊方法として認知されている方法の中には「間違った避妊方法」と言うものがあります。
通常の避妊方法であればきちんとした避妊を行うことが出来ますが、間違った避妊方法を行ってしまうと、当然ですが避妊効果は全く無く、妊娠の可能性が急激に上昇してしまいます。
そして、その中でも特に多くの人が「このやり方なら大丈夫だろう」というふうに思っているものとして「膣外射精」と「膣の洗浄」があります。
まず「膣外射精」ですが、男性が射精をする際、膣の中で射精を行わなければ直接精液や精子が体内に混入することはないので妊娠しない、というふうに思い込んでいる人は非常に多いです。
しかし、勃起した男性器から出ている「カウパー腺液」と呼ばれる透明の液体の中にも微量の精子が混入しています。
また、一度でも射精した性器というのは、性器の表面や尿道等の部分に精液や精子が付着しているため、その状態で性行為を行ってしまうと、妊娠してしまう可能性があります。
そしてもうひとつ「膣の洗浄」です。
膣内に射精した後、シャワーなどを利用して綺麗に洗浄を行えば精液や精子が子宮外に出ていくので、妊娠しなくなる、というふうに思っている人もいます。しかし、決してそのようなことはありません。
精子というのは皆さん御存知の通り、肉眼では見えないほどに小さな存在のため、綺麗に洗おうと思ってシャワーで流したところで完全に洗い落とすことはできません。
むしろ、過剰に洗浄してしまった場合、膣の中が炎症を起こしてしまう場合もあるのです。
このような方法は一般的にはまだまだ避妊方法として誤解されている部分も多いですが、実際にこれらの方法で性行為をおこない、妊娠したケースも多数あります。
そのため、避妊を行う際には「きちんとした方法で行う」というのを忘れないようにしましょう。
悲しい最終選択

避妊をきちんと行わず望まない妊娠をしてしまった場合、人によっては「一度宿った命なのだから、きちんと産んで育てよう」と思い、出産を決意する人も多くいます。
ですが、人によっては経済的な理由、出産することによって発生する命の危機など、様々な理由によって出産できないという人もいるでしょう。
そのような場合、「中絶手術」を行うことになります。
この中絶手術には幾つかの方法が存在しているのですが、妊娠初期の場合は子宮内にいる胎児を専用の器具を利用して体外に掻き出す、という方法が取られます。
そして、ある程度の大きさにまで成長した段階で中絶を行う場合は、専用の医薬品を利用して人工的に陣痛を引き起こすことによって、通常の出産と同じような方法で子宮内にいる胎児を出産し、その後体内に残っている胎盤などを摘出する、という方法になります。
中絶というのは非常に悲しい選択です。
人それぞれ事情があるとは思いますが、この選択を行う前には一度「本当に中絶をしないといけないのか」というのをしっかりと考え、その上で慎重に選択を行うようにしましょう。
心身ともにダメージがあります

中絶は身体に対して非常に強い負荷を与える事になります。
妊娠期間中というのは体内に平時よりも多くの女性ホルモンが満ちている状態となりますが、その状態から急激に身体が元の状態に戻っていくため、非常に強い痛みが現れることもあります。
さらにホルモンバランスが正常な状態に戻るまでの期間中は身体が非常に不安定な状態となり、子宮からの出血や月経異常などが起こる場合もあります。
身体的な負担も大きいですが、精神的な負荷はもっと大きくなります。
行わなければ金銭的理由、もしくは健康的な問題等が関係し、自分が生きられなくなってしまうというような状況で中絶手術を選択すると思います。
多くの人が中絶することを極度に重く捉えてしまい「私がお腹の子どもを殺してしまった」と考え、ストレスによる体調不良を起こしてしまう場合もあります。時にはそれによって重度のうつ症状を発症してしまうこともあります。
このような場合、もしくは今現在そうなっているのであれば、一度メンタルクリニックのような心の悩みをケアしてくれる病院に行き、診察をうけるようにしましょう。
中絶したことを「なかったこと」にするのではなく、きちんと受け止め、前を向いて生きていけるようになるでしょう。
そして、このような悲しい選択を繰り返さないように、しっかりとした避妊を行いましょう。
常日頃からパートナーと共にしっかりと避妊について考え、避妊薬を服用して確実な避妊を行い、万が一の時にはどうするのか、というのを話し合い、悲しい選択を取らずとも良いようにしましょう。