マーベロンの効果、副作用、服用方法や服用の注意点をご紹介します。
避妊以外にも利用できる

服用することによって身体が妊娠していると脳に錯覚させ、身体が妊娠しにくい状態を作り出すことが出来る医薬品として、低用量ピルというものがあります。
この低用量ピルの中には、服用する物によって女性ホルモンの含有量が変化するものと、一定量の女性ホルモンを身体に取り入れることが出来るようになっているものがあります。
このうち、一定量の女性ホルモンを身体に取り入れることができるものは「1相性ピル」と呼ばれています。
1相性ピルの中でも特に多くの人が利用しているものとして「マーベロン」という名称のピルがあります。
このマーベロンは服用することによって常に一定量の女性ホルモンを身体に供給できる為、避妊目的で使用するだけでなく、ピルを服用する事によって行える「月経開始日の調整」をすることができます。
一気に身体のホルモン量を変動させることが出来るマーベロンのような1相性のものを利用することによって、3相性のピルよりも確実に、目的の日に月経をスタートさせることが出来るようになっているのです。
そのため、避妊目的だけでなく、月経が始まる日を自分にとって都合の良い日に調整するためにマーベロンを利用しているという方も多いのです。
プラセボ薬に気をつけよう

トリキュラーのような3相性ピルには、薬の種類によって含まれている女性ホルモンの量が異なっている、という特徴があるので、きちんと薬を服用する順番を守り、決められた日に決められた物を服用する必要がありました。
しかし、マーベロンのような1相性ピルは、常に一定量の女性ホルモンが錠剤内に含有されているという特徴があるため、低用量ピルを服用する際に最も重要な「1日1回決められた時間に服用する」という点だけしっかりと守っておけば、薬を飲む順番を間違えても影響はありません。
この点はマーベロンのような3相性ピルにはない大きなメリットだといえます。
ただし、マーベロンにも「28錠シート」のものがあります。
28錠シートのものは、21日目以降にするものはプラセボ錠になっています。
本来であれば通常の低用量ピルを服用しないといけない日に誤ってこの薬を服用してしまうと、避妊効果等が低くなってしまう、もしくは避妊効果が無くなってしまう場合があります。
その為、マーベロンの28錠シートのものを服用する際には、通常のマーベロンとプラセボ薬を間違えて服用しないこと、プラセボ薬を服用してはいけないタイミングに間違えてプラセボ薬を摂取しないことに注意して服用するように心掛けましょう。
ホルモン量の多さが原因

低用量ピルを服用した場合、休薬期間やプラセボ薬を服用している期間に「消退出血」というものが起こります。
これは通常の月経とは異なったメカニズムで発生する出血で、「見かけだけの月経」と言われています。
この消退出血も通常の月経と同じような出血量があります。
トリキュラーのような3相性ピルはホルモン量が薬によって異なるという特徴があるので、休薬期間等に入った際にこの消退出血が発生しやすくなってしまいます。
さらに、3相性ピルは女性の自然なホルモン量の変動に近い形で体内のホルモン量を変化させられる、という特徴があるので、不正出血が起こりにくくなっています。
しかし、マーベロンのような1相性ピルの場合、これらが反対になります。
つまり、休薬期間等に入った後も消退出血が起こりにくくなっていて、3相性ピルと比べて不正出血が起こりやすいと言えるのです。
マーベロンやトリキュラーなどを使用すると、女性ホルモンの変化によって消退出血が起こることも不正出血が起こることもあるということは理解しておきましょう。
ピルを飲んだら出血した!と心配する方も多いですが、これはピルを飲んだからこそのものなので安心してください。
急激な変化による副作用

3相性ピルを服用した場合、体内のホルモン量はゆるやかに上昇していく為、体内に急に多量の女性ホルモンが満たされたような状態が作られることがないので、副作用も比較的起こりにくくなっています。
しかし、マーベロンのような1相性の物は3相性のものと比べて1錠あたりのホルモン量も多く、さらに常に一定量のホルモンが身体に吸収され続けるため、3相性のものよりも副作用が強く現れる場合があります。
副作用の症状自体は他の低用量ピルを服用した際に起こるものとほとんど同じで、多くの人が発症するものに吐き気、頭痛、目眩などの症状があります。
この症状はどれも「体内のホルモン量が急激に変化する」事によって発症するものです。
そのため、これらの症状は継続してマーベロンを摂取し続けることによって、徐々に和らいでいき、服用開始から3ヶ月程経過した時点でほとんどどの人が副作用を感じなくなります。
ただし、人によってはしばらく継続して薬を服用し続けても一向に症状が緩和されない、むしろ症状が悪化しているということもあります。
そのような場合は薬の成分が体質に合っていない可能性もあるので、一度医師に相談し、薬の種類を変更するなどの措置を取ってもらい、自分の体に最も合ったピルを処方してもらうようにしましょう。